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執筆者の写真スカイ

思い出は何のため?





私はアナログで育った世代。


だから写真はデジタルでなく 印刷してアルバムをにしまっています。




日本の実家にある結婚前の写真。


1ページめくるたびに

懐かしさとトキメキと後悔と、

複雑な感情が入り交じる。


過去の幸せ、

過去の栄光、

過去の体験。



それらを思い出すのは素敵なこと。


ほんのりと、じんわりと。

ほろ苦くて、温かな気持ちになる。


でもだんだんと、軸が「過去」になっていく・・・。



イギリスの自宅にも何十冊というアルバムがあります。


あっという間に成長していく子供達。


少しでも多くのベストショットを確保しようと、

所構わずパシャパシャ。


運動会にコンサートに学芸会。

凛々しい我が子の姿をカメラに収めたい一心で、

シャッターを切る。ビデオを回す。


でもある日、ふっと気がついた。


子供達のその勇姿は、いつも

ファインダーを通してしか見ていなかったことを。


肉眼に焼き付けるべき感動的な場面を、

その瞬間にしか見ることができない貴重な場面を、

ファインダーというフィルターを通してしか見ていなかった。



今思えばもったいないことをしました。



一番大切なのは、過去でも未来でもなく「今」。


「過去」の出来事ではなく、

「過去」の感情ではなく、

「未来」のための蓄えでもない。


「今」どう感じているのか。


「今」何を求め、どう生きていきたいのか。



過去の自分を羨む必要はない。


過去の自分を責める必要もない。


過去の幸せを実感し、思い出を一つ一つ心に刻みながら、

今の自分を見つめ直していくだけ。



思い出は生きる上で大切な宝物。

でも、上手に付き合わないと厄介者にもなってしまう。


思い出に振り回されないように、

思い出づくりに振り回されないように、


軸をしっかりと「今」に合わせて

過去を懐かしむことができたら、素晴らしいですね。




過去の自分、今の自分、未来の自分。


どれも本物の自分だけれど、


軸はいつも「今の自分」に合わせていたい。


今この瞬間を楽しみ続ければ、


結局は過去も未来も、


楽しみ続けることになるのだから。



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